夢に現れた内的可能性の萌芽 ―25年間ドアの内側にいた女性の心理療法を通して―
本稿では、自身の内在する可能性を実現し全体性へと向かう“時”が訪れたと捉えられる中年期女性の事例を取り上げ、クライエントにとっての“時熟”について検討するとともに、Neumannの女性心理発達理論をもとに、クライエントの内的発達のプロセスについて考察した。さらに、夢を中心に治療経過を検討し、クライエントの「自我と自己の間の水路づけ」へとつながる、内的可能性の萌芽に注目することの意義について論じた。
臨床ユング心理学研究
日本ユング心理学会
第9巻
1号