梁啓超―打ち上げ続けた“ことばの烽火”―
清末に活躍した思想家・梁啓超(1873~1929)の生涯と業績について、自己の新たな研究成果(欧米人宣教師からの影響によりジャーナリズムに目覚めた後、北京で『万国広報』を発刊したとの見解)を踏まえつつ、あえて「ジャーナリスト」および「小説理論家」としての側面のみに観点を絞りこみ、紹介ならびに解説の体で議論を展開した一篇。上述の如く論点を絞ったのは、彼の文筆活動が当時の中国社会において絶大な影響力を獲得するに至った理由について、できるだけ明確化したいとの意図に基づいてのこと。
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九州大学中国文学会編『わかりやすくおもしろい中国文学講義』「Ⅲ近現代の文学篇 第十六講」