描画の多義性と予知についての一考察-浅利診断法と自殺サイン研究を手掛かりに、描画の解釈法を考える
自殺未遂者・遂行者の描画表現の比較により、描者のメッセージの読み取りと予知との関連性を考察した。①描画は多義的に解釈可能で一つの解釈に縛られると、描者の大切なメッセージを見落とす危険性がある。②描画の中に様々な自己像が表現されるので、描者の可能性や予告徴候を読み取る姿勢・感受性が心理治療的には重要であることが示唆された。
「中京大学文学部心理学科創設30周年記念特集号」(中京大学文学部紀要)
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特別