キーワード:天聖令 応在 量出制入唐代律令制下では目減りを意味した加耗が,唐後半期から五代・宋にかけて両税の附加徴収を意味するようにった。唐代後半期ではおよそ1斗ごとに2合(2%),五代では1斛ごとに2斗(20%)にまで跳ね上がることもあったが,1斛ごとに2升で落ち着く。後晋期にはうち1升(1%)が銭10文で支払うこととされ,結果的に天聖令では加耗として両税斛斗の現物1斛ごとに1升(1%)と規定された。こうした加耗の意味の変化の背景には,両税法の成立・定額制に基づく財務運営などの財政上の唐宋変革が深く