敦煌莫高窟の弥勒下生経変―倚坐形弥勒仏と則天武后―
大西磨希子
2014年度第3回中央アジア科研全体研究会
科研「中央アジア仏教美術の研究―釈迦・弥勒・阿弥陀信仰の美術の生成を中心に―」(研究代表者:宮治昭)
龍谷大学大宮学舎 東黌103教室
「敦煌學國際學術研討會・京都 2015」での口頭発表(20分)をもとに、70分の発表時間に合わせ詳細にしたもの。敦煌莫高窟の弥勒変相図は、隋代の兜率天の弥勒菩薩を描いた弥勒上生経変に始まり、唐代に入ると弥勒仏の三会説法を主体とする大画面の弥勒下生経変へと変化する。この変化は依拠経典の変化であり、それはまた上生信仰から下生信仰への変化に由来するものと解されている。しかし、はたして唐代の弥勒下生経変が当時の弥勒信仰のあり方を反映したものと考えてよいかは疑問である。そこで本発表では、敦煌の弥勒変相図における変化