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基本情報
被爆直後から被爆者は今伝えないと伝わらないと、被爆の実相を伝え続けてきた。被曝後79年が経過し、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は2024年のノーベル平和賞を受賞したが、受賞理由で言及された「若い人への継承という役割」を担うことが期待されている。 一方、社会福祉学にとって欠くことのできない平和について大学生が学ぶ機会は非常に少なく、社会福祉士養成教育の教科書に平和というテーマが登場することはまれである。 そこで、本論文では、被爆者に焦点をあて、原爆にまつわる虚構を取り上げながら、ソーシャルワーカーの視点をもとに、社会福祉学専攻の学生が学ぶ平和学習の教材について、検討を行った。その結果、被爆者の語りの場を提供し、被爆者に寄り添いながらソーシャルアクションを実践してきた原爆被害者相談員の会のソーシャルワーカーの活動と学生の平和を創り出すインプットとアウトプットの力が融合することによって、平和学習の教材を完成させていく可能性が示唆された。 |