On Acceptance of Marine Pictures in the early period of Republic of China
Kuniko Wakasugi
The Society for the Study of Modern and Contemporary Chinese Culture
中国近現代文化研究会
大妻女子大学文学部コミュニケーション文化学科会議室
中国の伝統絵画の世界においては、原則として題材として選ばれなかった「海」であったが、清末における「海の絵」の受容を経て、中華民国時代に入ると、海をテーマとした絵画が、それまでの新聞画、土産物としての絵の枠を超えて、芸術作品として新たに描かれるようになってきた。その経緯について、清末の状況を踏まえたうえで、思想的・社会的背景から考察し、報告したものである。考察材料として、徐悲鴻の作品など、主として民国初期の絵画を使用した。