『注維摩経』における仏身仏土論

浄土門の祖師と、聖道門諸師による阿弥陀仏を中心とした仏身の規定の議論においては、法身・報身などの術語の定義とは別に、法身・報身・化身の規定、特に報身・化身の規定についての相違がある。浄影寺慧遠などは菩薩の修行階梯によって仏身を区別している。それに対して道綽・善導は菩薩の修行階梯から切り離して、仏身を規定していく方向性を持っているといえる。仏身論においては、聖道門諸師の規定が主流であると考えられる。それは鳩摩羅什が廬山慧遠に示した仏身規定、すなわち菩薩の修行階梯にしたがってさまざまな差別が生じ、それぞれが

福原隆善先生古稀記念論集　佛法僧論集

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