綴織当麻曼荼羅図の伝来に関する一考察
Makiko ONISHI
早稲田大学美術史学会 平成二十四年度春期例会
早稲田大学美術史学会
早稲田大学文学学術院
当麻曼荼羅の原本である綴織当麻曼荼羅図について、銘文の検討、綴織技術と金糸の使用、図様の正確性という観点から唐の宮廷工房の作とみられることを確認したうえで、本図の日本伝来の経緯と時期について考察し、現時点では、養老と天平の遣唐使の蓋然性が高いという試論を提示した。