Conference

Basic information

Name ONISHI Makiko
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code 5000092698
researchmap agency Bukkyo University

Title

大雲経と大雲寺

Author

大西磨希子

Journal

シルクロード学研究会 2025冬

Publication Date

2025/01/26

Start Date

 

End Date

 

Invited

Exist

Language

Japanese

Country/Region

 

Conference Class

Domestic conferences

International Collaboration

 

Conference Type

Verbal presentations (general)

Promoter

帝京大学文化財研究所

Venue

帝京大学文化財研究所

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Summary

中国史上、唯一の女帝となって天下に君臨した武則天が、易姓革命において仏教的な受命の書として利用したのは『大雲経』であった。そうして献上された『大雲経』を武則天は天下に頒布し、寺ごとに一本を所蔵させ、講説させるとともに、諸州に大雲寺を設置立させた。したがって、武周革命において『大雲経』と大雲寺が果たした役割は、きわめて大きなものがあったといえよう。しかしながら、『大雲経』については不明な点が多く、東魏国寺の法明ら十人の僧によって偽撰されたという『大雲経』について史書は四巻と伝えるが、現存する曇無讖訳『大雲経』(『大方等無想経』)は六巻であり、巻数が一致しない。また、天下諸州に置かれた大雲寺の本尊が何であったのかについても、文献には記載がなく、明らかでない。そこで本報告ではまず、これらの問題について敦煌写本S.2658とS.6502の『(擬)大雲経疏』や、同じく武周朝において重視された『宝雨経』の写本を用いながら考察した。そのうえで、『大雲経』の頒布と大雲寺の設置が、武則天にとっていかなる意図をもって構想され、かつ実施されたのかという問題や、あわせて大雲寺の本尊の問題について論じた。

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