法然「八種選択義」の淵源-『往生要集』から『選択集』へ

南宏信

「八種選択義」とは、称名念仏が弥陀・釈迦・諸仏同心の「選択」であることを称揚するために『選択集』で「浄土三部経」を根拠として導出する概念である。その一つである「選択我名」は源信の『往生要集』を淵源としていること、また法然が引用する「浄土三部経」は、ほぼすでに『往生要集』が引用していることを勘案して考察を加えた結果、八種中六種までが『往生要集』大文八念仏証拠門を淵源としていることを明らかにした。

浄土宗学研究

知恩院浄土就学研究所

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