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Basic information
私が参加しはじめた頃の文学教育研究会の例会は、文学教育に関する研究書の輪読と文学研究に関する発表の二本立てでした。ちなみに研究書の輪読から生まれたのが、訳書『多読で学ぶ英語―楽しいリーディングへの招待』(松柏社、2006)です。もう一方の文学研究に関する発表は、純粋な文学研究で特に英語教育とは関係のないものでした。この昔の姿を思い出し、今回の発表では文学研究に関する発表をさせていただきたいと思います。 文学研究の話をしたいと思ったもう一つの理由が、2022年はT. S.エリオットの『荒地』(The Waste Land)発表からちょうど100年周年であり、日本T. S.エリオット協会では『荒地』発表100周年記念論集(佐藤亨・平野順雄・松本真治共編、水声社)を刊行したことです。『荒地』は現代詩の金字塔とも言われますが、どれくらいの方が『荒地』を読まれていますでしょうか。当日は、『荒地』発表100周年記念論集をご紹介しつつ、『荒地』発表後100年の読みの一端をご紹介できたらと思っています。〈こんな詩もあるんだ/あったんだ〉という感じでお聞きただければ幸いです。 |