漢訳仏典におけるgathaの訳語とその変遷―絶・縛束・偈・伽他―
第56回日本印度学仏教学会(四天王寺国際仏教大学)
安世高がgathaの訳語としてなぜ「絶」を採用したのか、また支婁迦讖はなぜこれを踏襲せずに新たなスタイルを確立させたのか、そして後世になって「偈陀」や「伽他」「伽陀」といった複音節詞に写されるようになっていく要因は何か。さらにまた「偈」とは「陀」や「他」が略された語彙なのか、「縛束」とは何かなどの諸問題に検討を加えた。