令和時代の幕開けとともに,第9 次学習指導要領が全面的にスタートしようとしている。学校音楽教育は,学習指導要領等の改訂を重ねる度に発展してきた。しかし,ふと立ち止まってみると,学校音楽教育が抱えている課題について,十分な論議を尽くさないまま時代が進んでしまっていることもあるのではないかと思われる。令和時代の幕開けにあたり,本研究では,昭和,平成という時代を経て,学校音楽教育で発展してきたことは何か,逆に課題となっていることは何かについて明らかにし,新時代における学校音楽教育のあり方について展望する。