脊髄損傷成熟ラットの骨髄細胞移植による機能回復
藤川孝満、福田正順、大西克則、中村達雄、他2名
第25回日本神経科学大会
損傷を受けた脊髄の再生手段としては、欠損部を人工材料により補填して足場を構築し再生を促進させる方法、神経幹細胞や胎児の脊髄組織を移植し再生させる方法、更に、これらの系に神経再生促進因子を加える方法などにより成熟動物の脊髄を再生させる努力がなされてきた。我々は、最近、骨髄細胞が成熟動物においても神経膠細胞や神経細胞に分化する可能性が示唆されていることに注目し、自身の骨髄細胞を脊髄の損傷部に移植して、その脊髄再生促進作用を追跡した。