細胞移植による成熟ラット脊髄損傷の再生
藤川孝満、遠藤克昭、鈴木義久、北田容章、他4名
第24回日本神経科学・第44回日本神経化学合同大会 (Neuro2001)
成熟ラットを用い、麻酔下で脊髄後索あるいは側索を切除し、ギャップに骨髄細胞あるいは嗅脳細胞を移植した。術後3-10ヶ月の時点で上行性および下行性の神経線維の形態を、HRP法により調べた。坐骨神経にHRPを注入し、後索を上行する繊維を追跡した結果、再生線維はギャップを越えて2-5mm再生していることを確認した。大脳皮質運動野にHRPを注入し、皮質脊髄路の再生線維を追跡したところ、これもギャップを越えて1-3mm再生していた。再生組織のトルイジンブルー染色および電子顕微鏡の所見より、再生軸索は末梢性であること