講演・口頭発表等

基本情報

氏名 小池 伸一
氏名(カナ) コイケ シンイチ
氏名(英語) KOIKE Shinichi
所属 【教員用】 通学課程 保医技学部 作業療法学科
職名 教授
researchmap研究者コード 6000005963
researchmap機関 佛教大学

タイトル

国際協力を行う人道援助団体での作業療法士の役割

講演者

勝田 茜,小池 伸一

会議名

第45回 近畿作業療法学会

発表年月日

2025/06/01

開催年月日(From)

2025/06/01

開催年月日(To)

2025/06/01

招待の有無

無し

記述言語

日本語

国・地域

日本

会議区分

国内会議

国際共著

国際共著していない

会議種別

口頭発表(一般)

主催者

近畿作業療法士連絡協議会

開催地

神戸学院大学ポートアイランドキャンパス

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無償ダウンロード可能

概要

【目的】医療支援を受け母国 に帰国した者に対しインタビューすることで,国際協 力を行う人道援助団体における作業療法士の役割につ いて検討. 【方法】 A団体からの医療支援を受けた経験がある者を対象(B氏)とし た.B氏の渡独していた期間に受けた医療支援に関す る内容および身体機能に関する内容等はA団体のカ ルテより収集した.B氏にオンラインで半構造化イン タビューを実施.内容より逐語録を作成しICFに分類.インタビューで得られた情報とカルテから得た情報に基づき,心身機能, 基本動作,日常生活動作,社会参加の変化を調査.【結果】 B氏は母国においてほぼ全ての四肢で拘縮と短縮が認められ,座位保持が困難な状態であった.3回目の帰国時には 平地での車椅子移動は自立していた.食事動作におい ても環境設定を行えば自立していた.インタビュー調 査にて,現在は大学生とビジネスマンとして生活して いることが分かった.しかしながら,屋内の移動を含 め,日常生活動作は全般に介助を要していた.【考察】 A団体の医療支援はドイツにおける高度な治 療を提供し,B氏に対しICFでの身体機能や活動, 参加の面で効果をもたらした.帰国後の年月を経て子 どもから成人へと成長を遂げた現在,B氏は社会とつ ながりのある生活を送っていた.B氏の母国では早期 に診断および治療を受けることが難しいとされ,障害 者の社会参加が低いことが課題とされている.そのよ うな中でB氏が幼少期に治療を受ける機会が得られ たことは,A団体が実施する医療支援の果たす役割 といえる.また,その中で作業療法士が関わり,車椅 子自走や食事の動作が自立できたことはA団体で活 動する作業療法士の役割であったと考える.一方,B 氏は帰国後に継続すべきリハビリは実施しておらず, かつて行っていた食事動作も介助を要している状況と なっていた.このことは,帰国後の母国におけるリハ ビリテーション環境を含めたドイツと母国の違いが十 分に考慮できていなかったことが原因と考える.国際 協力を行う際,帰国後の母国の文化および環境を配慮 した情報の共有が重要であることが示唆された.今回 は一症例であったため,今後はさらに多くの帰国した 者をフォローアップすることで課題を明確化し,国際 協力においてより充実した作業療法が行えるようにす る必要があると考える

主要業績フラグ

その他