「近代天皇制国家と仏教的政教一致運動―田中智学の国体論的日蓮主義運動の場合」
第43回関東社会学会大会(駒澤大学)
本報告は、近代天皇制国家体制下で、仏教的政教一致の実現による理想世界の実現をめざした仏教系宗教運動(田中智学の日蓮主義運動)を社会学的に分析したものである。 結論では、田中の運動が日露戦争前には「宗教の国家化」の実現をめざし、戦後には「国体観念」の普及を通じて、法華経に根ざした「在るべき日本」の自覚を国民に促す「国家の宗教化」をめざしたことを指摘した。