「現代日本の地域社会における『死の物語』の位相―山梨県南巨摩郡増穂町の仏教寺院における施餓鬼会の分析」
本論は、東洋大学東洋学研究所のプロジェクト「死の物語研究―文学、哲学、ライフヒストリー、ナラティヴ・アプローチ」の研究成果である。 山梨県下の日蓮宗寺院二ヶ寺の施餓鬼会を対象とし、三年間のフィールドワークを行い、その儀礼に見られる物語、儀礼を行う僧侶の語り、儀礼に参列した檀信徒の語りを調査した。その結果、当該地域の寺院と檀信徒の間に見られる「死の物語」がつねに再生産されているしくみを明らかにした。
『死の物語研究──文学、哲学、ライフヒストリー、ナラティヴ・アプローチ』(東洋大学東洋学研究所)