「『近代仏教になる』という物語―近代日本仏教史研究の批判的継承のための理路」
本論は、第二次世界大戦前から戦後の近代日本仏教史研究を批判的に再検討し、「仏教の近代化」の問題の問い直しを提起した学史論文である。 従来の先行研究に見られる近代主義的な分析・記述を批判し、世俗化論を世俗化(脱聖化)と脱世俗化(再聖化)の拮抗関係として再編集することで、「仏教の近代化」を語り直す方向性を示した。さらに「アジアの近代化と仏教」の比較研究の必要性を提起した。
『近代仏教』(日本近代仏教史研究会)
16