「近代日本の法華系在家仏教教団にみる死生観」
本論は、学際的な共同研究「日本における死への準備教育─死の実存的把握をめざして」の成果である。 私は、法華系在家仏教教団・国柱会の教義と儀礼にみる死生観を検討し、その死生観は、西欧近代のプロテスタンティズムを模範とし、教理の合理化を基調とする「プロテスタント仏教」的な立場に規定されていることと、在家者としての儀礼執行の主体性を強調していることを明らかにし、教団が会員相互の生前と死後の強い結びつきを提供していると結論づけた。
『東洋学研究』(東洋大学東洋学研究所)
別冊