「宗教社会学における『内在的理解』をめぐる認識論的問題に関するノート」
本論は、日本の宗教社会学における対象理解の問題を対象として、宗教研究の認識論的問題を論じたものである。 1970年代後半以降に提起された「内在的理解」は、宗教研究における対象理解の新たな認識論的視座をもたらしたことを指摘し、内在的理解における認識論的問題は、社会学における「観察者(研究者)と行為者」の問題、対象認識における「客観性」の確保の問題について、重要な問題提起をしていると結論づけた。
『現代社会理論研究』(現代社会理論研究会)
5