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基本情報
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| 氏名 | 相馬 伸一 |
| 氏名(カナ) | ソウマ シンイチ |
| 氏名(英語) | SOHMA Shinichi |
| 所属 | 【教員用】 通学課程 教育学部 教育学科 |
| 職名 | 教授 |
| researchmap研究者コード | 1000211933 |
| researchmap機関 | 佛教大学 |
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本稿は,本プロジェクトの準備作業として行われた『パンソフィア』全文のデジタル化について報告した上で,『パンソフィア』の基調について考察した。
多くの欠落部分を含む『パンソフィア』の現存のテキストにおいても,宗教的主題が大きな割合を占めている。欠落部分を考慮すると,『パンソフィア』の基調は,現存本文よりもさらに宗教色が強かったと考えられる。これは,コメニウスが提唱した改善案の普遍性が,中立的・抽象的なものではなく,彼自身の宗教的信念に由来する限りにおいて,独自で個性的であったことを示している。こうした普遍主義の主張は,世俗化が進んだ現代社会においては異質に映るかもしれない。しかし,ニヒリズムの浸透が様々な社会活動の停滞をもたらしているとすれば,コメニウスの普遍性への希求は,単に時代遅れの思想として片付けることはできない。この点は,今後,彼の普遍性に関する哲学的思考,そして宗教的信念の妥当性をめぐる思想を研究する上で,念頭に置くべきである。