歴史社会学の理論的課題ーG.H.ミードの科学的歴史観の意義ー
近藤敏夫
G.H.ミードの研究は相互作用論をはじめとして社会学の質的研究の原典や古典に位置づけられることがある。本稿では彼の死後に公刊された書籍を典拠にして現代の歴史社会学の課題を理論的に考察する。科学的に研究可能な過去(歴史)とは研究者が直面する現在の創発的出来事との相対的関係から構成される作業仮説であって、その真偽は現在の問題状況を解決可能かどうかにかかっている。また、歴史家や研究者も日常の行為者が暗黙の裡に受け入れている常識に制約されざるを得ない。
佛大社会学
佛教大学社会学会
49巻
AN00219617