相互作用論とマクロレベルの国際紛争――第一次世界大戦前後におけるG・H・ミードの研究視座
近藤敏夫
G・H・ミードはシンボリック相互作用論の祖とされ、ミクロ社会学の古典として評価されてきた。21世紀になって彼の理論がマクロレベルにも適用できるとする研究が盛んになってきた。ミードは第一次世界大戦を契機にして国際紛争の解決に資する研究を行なおうとしていた。当時のミードの研究視座を再考することによって相互作用概念がミクロとマクロを結びつける基礎概念であることを示す。 ミードが意味する相互作用は個人の主観を重視した概念ではなく、個人と環境との客観的関係を重視した概念である。諸個人と社会環境との相互作用を充実させることが、マクロレベルの国際紛争の解決には必要とされる。
佛大社会学
佛教大学社会学会
50巻